やっぱり昼寝をしてしまった。車の中はあまりにも気持ちよく思わず墜ちてしまった。この春という季節のなんと心地よいことか。「ホーホケキョウ」ウグイスの初鳴き声である。こんなプレゼント付きの昼寝は最高だ。この間おふくろの誕生日を忘れていたが、親父の誕生日も忘れていた。明治45年1月18日生まれの111歳、もちろん他界しているが。今ウクライナが連日新聞の1面を賑わせているが、実は第二次世界大戦の終戦を樺太で迎え、そのままロシアの捕虜となり運よくシベリアでなく、ウクライナに送られた。そこは大穀倉地帯で種をまくだけで大収穫できたという。土地はあまりにも広く、種まき、収穫も捕虜は横に並び一直線に真っすぐに延々と歩いたという。大げさに、面白おかしく盛って話ていたかもしれない。しかしたくさん話を兄弟たちは聞いた。「お父さんもう耳にタコができたよ」と最晩年はからかっていた。今の様子を知ったらまた違った思い出話が聞けたかもしれないし、親父も懐かしんだだろう。私の耳にもう一回り大きなタコを作ってあげたかった。親孝行は難しい。