満月散歩

白いご飯

米が足りないという。すごい高騰ぶりである。何故?いろいろな説を聞くが専門家ですら何もわかっていないというのが本当のところなのだろう。後に大笑いのネタになるのは間違いない。とんでもない単純なことなのだろう。昭和のトイレットペーパーが店頭から消えた問題もあったと懐かしい。私個人としては三度のご飯は小さな茶碗に半分ほどしか食べないから何の影響も感じない。が、飲食業の関係者などは大変なんだろうと思う。子どものころの小4だったと思う、突然我が家に白いご飯が食卓に上った。次の日も次の日もである。私は母に「大丈夫なん?」と聞いたのを記憶している。わが家の家計が心配でしょうがなかった。子供心にも何か異常なものを感じたのだろう。それまで黒い麦ごはんが当たり前だったのだから当然と言えば当然である。聞けば近所の田畑をたくさん持った父の友達がそれを放棄し新しい事業を始め移転することになった。「あとはお任するからよろしく」ということだったらしい。田んぼをもたない我が家に3反ほどのそれが舞い込むことになったのである。家族が食べるのに充分な量である。そんな事情はかなり後になってから分かった。白いご飯は美味しいのだが不安でしょうがなかったあの頃を思い出す。「何にも心配せんでええよ」母の言葉も懐かしく想い出す。

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