雨が降る。梅雨と秋霖として学校で習った秋の長雨。今そのような気圧配置だそうだが、雨がつづく毎に秋は深まっていく。それは嬉しい感情と、なんかもの悲しい感情とが入り乱れる。あんなに待ち焦がれた秋の訪れなのに勝手なものである。安倍晋三元首相の国葬の日であることをすっかり忘れていた。黙とうをささげることもできず、非国民の極みである。とはいえ私は国葬反対派なのだが。森友学園問題で自ら命を絶った赤木さんの思いをどうしても許せない。「申し訳ない」と謝ってほしかった。命の重さは同じなのになぜ国葬なのか。阿部長期政権は国に潤いをもたらしたのか、アベノミクスは何だったのか、我々の生活は良くなったのか、検証すべきは山ほどある。そんなことを考えさせられる秋の雨である。