漫画「大家さんと僕」の原作者矢部太郎の父親は絵本作家らしい。子供の頃父親は、紙芝居やかるた作りなどをしてよく遊んでくれたそうである。そして今また同じ仕事をする仲間として交流が深く、また紙芝居をつくったり、親子で展覧会を開いたりと楽しそうである。私も若い時数年間親父と一緒に仕事をしたことがある。故郷の思い出は全てそれに覆いつくされているように思う。それほど懐かしく、濃い時間だったのだろう。また親父といつか一緒に仕事がしたいと思っていたのだが、叶わず逝ってしまった。当時の私は反発心も強く親父は嫌だったろうなと思う。今振り返るとかけがえのない貴重な時間だったと当時をいつも思い出す。衝突の多い親子だったが、親父を送るその日、棺に向かって60歳にもなってオイオイと大声で泣いてしまう自分が恥ずかしかったが、やっぱり親父が大好きだったのだろう。今私は娘と一緒に仕事している。もう20年は越えたのだがいつも喧嘩ばかりしている。貴重な経験をしているとは到底思えない。まだしばらくの時間がかかりそうだ。良かった!まだまだ長生きができそうだ!!