9.252024
それは突然やってきた。空が、空気が、風が、そのすべてが秋である。今年は信じない「暑さ寒さも彼岸まで」この言葉。ところが彼岸の中日ごろから突然秋のたたずまい。季節はやっぱり帳尻を合わせてくる。朝の何ともいえぬこの爽やかさ、たぶん短く物凄い速さで過ぎ去っていくのだろうこの秋も。負けないように満喫を楽しまなくては‥‥。あれもしよう、これもと思いめぐらすが気が付けば、私の頭も、心にも秋風が吹いているではないか。これは歳のせい、ちょっと年を取り過ぎた。もの忘れも多くなったし物覚えも悪くなった。外は爽やかな秋風なのに自分の体には寂しい秋風が吹いている。散歩中年配の方が電柱に手を添えてジッと下の小さな用水を眺めている。哀愁漂うその背中に一生懸命生きてきたんだなと思わせる何とも言えない人生というものを感じた。秋が来たのは嬉しいのだが、また悲しみも倍に感じる。人間とは何と勝手な生き物か!
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