我が家の裏は小さな公園兼神社である。早朝ふらりと裏の方に足を運んでみると、まだ夜が明けない薄暗い中をひとりの男性が鳥居の前に立っていた。ていねいにお辞儀をし前に進み神殿の前で柏手を打っていた。パンパンといい音である。「今日も一日宜しく…」なのか「昨日の感謝」なのか。清々しくて気持のいい光景だった。信仰は嫌いだがこういうのはいい。 相変わらず残暑はきついのだが田んぼはすっかり黄金色。吹く風が波のように穂を揺らしている。実りの秋である。今年はこれでもかというくらいに「スイカ」を食べたが、それも終わり今はブドウであり梨である。毎日盛んに食しているがブドウはあまりにも高すぎる。おいしいものを安くは昔の話で、今は高価なものばかりである。桃も高かったなぁ。苺もそうだ。隣りの石垣に植わっていた昔の小さな苺。真っ赤に完熟している苺を、悪いなと思いながらこっそりいただいたあの時の苺が一番美味しかった。子供のこ頃のほろ苦い思い出だが、「とちおとめ」「紅ほっぺ」などは足元にも及ばないさ!!