8.242020
日中の暑さはまだまだ厳しいが、朝夕には少し夏の終わりが感じられるようになってきた。いよいよ8月の最終週。子供の頃は盆が過ぎるとすっかり涼しくなり、後半になると楽しみだった川遊びも水が冷たくおっくうになる。空を見上げると赤とんぼが、すぐ手の届きそうなところを列を作って無数に飛んでいる。ある日の夕方縁側に父親と2人で腰かけ、カナカナカナとヒグラシの声を聞きながら何か淋しくて悲しくて空しく夏が終わっていくのを感じ、ヒグラシの鳴く山のほうを、じっと見つめていた。二人とも何も話さず、ただ時間だけが過ぎて行った。その時の光景が今もはっきり覚えている。晩夏!
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