1.32025
今から57年前、高校1年生の私はたくさんの新しい同級生と遭う。その中の2人の女の子との出会いが、この時代の私の全てだったかも知れない。心の中に閉じ込めたままの秘密の思い出。幼くて純情で、全くおぼこい私の心に閉じ込めたあの頃の気持ちは今も変わらない。何十年ぶりの再開。でも閉じ込めた秘密の思い出はそのまま開封することなく時は経ち、同級生グループLINEの1人として懐かしくお付き合いするようになって十数年。他愛もない日常の挨拶ばかり。4年に一回の同窓会の集まりにいつも参加していた。あの頃の心の中に閉じ込めた秘密を一度も語ることもなく年末の30日訃報が届いた。悲しくて涙があふれた。Kちゃん、そしてもう一人はHちゃん。仲よく二人はいつも一緒だった。顔も、姿形も全部覚えている。足の形も当時の靴下の履き方は、下の方一杯まで折り曲げるのが流行り。その足首の形まで鮮明に覚えている。Hちゃんは十数年前に亡くなった。そして今度はKちゃん。何から書こうかと思いながら30日、31日、1日、2日と過ぎてしまった。書いては消して、書き直し手は又書いてを繰り返し今日を迎える。心の中に刻んだこの想い出をいつまでも大切に生きたい。もう誰にも語ることもない。あの頃のことを2人に思い切り話したかった。その後それぞれの人生が50数年、それを私は知らない。私のことも彼女たちは知らない。しかしはあの頃の3年間はなにものにも勝る貴重な時間。何とも悲しい2025年の正月である。
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