久しぶりに姉に会った。近くに住んでいるのだがなかなか会えず1年ぶりかも知れない。姉ももう80才なのだがとても元気である。よく太っていて多分120才位までは生きるのではないかと思うくらいの元気さである。話を始めると最後は両親の話に落ち着くのが恒例で、「ああだった、こうだった」から始まり「前にも聞いたよな、その前にも聞いたよな」と毎回同じ内容が続くのである。たまに会うから分かっていても「うん、うん」とこちらは頷けるし、だからこそ姉も同じことを話してしまうのだろうが。次はこう来る、次はこの話だろなと全部読めるところが面白い。「お母さんのあれは美味かったよな。あれもこれも」と次から次へと料理の品数が並ぶ。もう何回同じことを聞いたか知れないのに「うん、うん、そうそう」と初めて聞いたように相槌が打てる。やはり幾つになっても親のことが好きなのだろう。だから何回でも何十回でも同じことを話せるのかも知れない。