1.172025
早朝の5時46分。30年前のあの時の記憶がよみがえる。私は1階で新聞を読んでいた「地震か」ぐらいの感覚だったがいっこうに止まる気配がない。揺れはだんだんとひどくなり、なかなか収まらない。恐怖がぐっと込み上げてきた。あんなに長い揺れは後にも先にも経験がない。その後テレビに映る光景は、すぐ隣のの神戸で起きているとは思えない不思議な感覚であった。子供のころ5000人もの死者を出した伊勢湾台風を経験したが、これを上回る大災害となった。ちょうど仕事では独立をし個人事業主となり駆け出しの大変なときだった。被災者に寄り添いボランティア活動などと言うことなどは微塵も感じなかった。それどころではなく自分が生きていけるかどうかの瀬戸際の情けない時期だった。あれから30年が経つ。すさまじい勢いで復興していった神戸だが、自身はどうか。今だに、もがき続けている。少しでも復興の役につような行動、心持があったのならば、もうちょっとマシな人生を送れていたかも。
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